万策尽き始めた

僕の本業はSEですので、納期の重さ、厳しさはよくわかります。プロジェクトの中では実に様々なトラブルが起きて、理不尽とも言うべきクライアントの我儘や都合に振り回されることもしばしば(つか、日常茶飯事)。それでも、納期を伸ばしてもらえることなどまずありません。往々にして自分に甘くて、自分の都合で周囲を振り回すクライアントに限って、「徹夜してでも」とか「休日返上で」などとお前が言うかというようなことを平気で言うものなのです(あ、愚痴ってしまった)。

昨年の暮れ頃からアニメーション制作の2017年問題というのがささやかれておりました。今や深夜アニメは1クール(3か月)に数十本は制作される勢いなのですが、そんだけ作れば慢性的なアニメーター不足になるのは自明。で、2017年冬アニメくらいから制作現場が崩壊するという噂が流れていたのです。けど、蓋を開けてみると案外にそんなこともなく、結構良作揃いのクールだったじゃんと思っていたのですが、どっこい今クール(2017年春アニメ)から異常事態が頻発し始めました。いきなり動きがしょぼくなったり、更には動きが止まって止め絵が切り替わるだけの紙芝居になったり。そして、とうとう来たかという感じの総集編。総集編というのは今までのお話をまとめましたというような回なのですが、12~13話完結の短い物語のど真ん中に持って来る意味はほとんどありません(完結してから振り返りの意味でまとめられるのならまだわかるけど)。ここに総集編を持って来る理由はただ一つ、次の回の制作が間に合わなかったからです。特にクオリティが高くて評判が良いアニメに限って総集編が突っ込まれてファンをやきもきさせます。「せっかく楽しみにしていたのに」とネットでは大っぴらなブーイングも上がります。
けど、僕はどうにもそのブーイングに同調することはできないんですよね。だって、SEとして納期に対するプレッシャーは痛いほど分かりますから。納期を落としたらもう仕事はもらえないかもしれない。そう思うと胃に穴が開きそうになります。実際に穴が開いたり過労で倒れた同僚を何人も見てます。だから、容易に想像できてしまうんですよ。総集編の向こうで目を血走らせて必死で働く人たちの姿が。誰だって好きで納期を落としたりしません。楽をするために総集編でごまかす制作者もいません。それこそ寝食を惜しんで死にもの狂いで頑張ってそれでもどうにもならなくなって万策尽きて総集編に頼るしかなくなっているのです。その総集編が流れている間もアニメーターはひたすら描き続けているのです。ビール片手にへらへら笑ってそのアニメを観ているだけの人にブーイングやヤジなんか飛ばされたくないだろうなぁとそれは容易に想像できてしまいますから。
それに、同調しちゃったら「徹夜してでも」とか「休日返上で」なんて軽く言うクライアントと一緒になっちゃいますもんね。

願わくばもう少し淘汰されて製作本数が減ってアニメーターに安寧がもたらされんことを。今クールも半分を過ぎました。もう一頑張り。ゴールを駆け抜ける瞬間を胸に描いて走り続けて下さい。と、エールを送っておきます。くれぐれもお体には気を付けて下さいね。
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