鼻歌の歌謡曲

1970年代からずっと各年代でオリコンヒットチャート1位のメガヒット曲を出し続けているシンガー・ソング・ライターがいます。その人の名は中島みゆき。
1977年:「わかれうた」で1位を獲得
1981年:「悪女」で1位を獲得
1994年:「空と海とのあいだに」で1位を獲得(1995年 旅人のうたで1位獲得)
2003年:「地上の星」で1位を獲得

2010年代は自身のリリースでは未だ獲っていませんが、ももいろクローバーZに提供した「泣いてもいいんだよ」が2014年に1位獲得しています。俗に「歌は世につれ世は歌につれ」などと言われますが、1970年代と2017年の今では世相も人の考え方、価値観も大きく違います。それは80年代、90年代、2000年一桁でも同じこと。よくぞまあ、これだけ世相にピタリと寄り添って人の心を打つ楽曲を作り続けておられるよなぁと感心することしきり。僕が彼女のファンになったのは80年代前半の大学生になった頃でしたが、あの頃は「根暗な曲を作る代表選手」みたいなイメージがあって、まさかそれから30年後もこんなに活躍しているとは失礼ながら想像もしていませんでした。
彼女の楽曲の特徴は一言で言うと「歌詞が分かり易い」ということかな。ごく普通の人々が日々生きていく中でもやもやしていることを寸分の隙もなく誰もがわかる言葉で表現することで人の心を鷲掴みにしている気がします。特徴をもう一言加えるとすれば「メロディが平易であること」。夕飯をこしらえながら鼻歌で歌えるような曲が多いんですよね。
これは、彼女の楽曲に限らず昭和の歌謡曲の多くがそうだった気がします。ブログやyoutubeなど動画サイトのコメントを見ていると「昭和は名曲の宝箱、今の楽曲はその足元にも及ばない」なんてのをよく見かけますが、それは違うと僕は思っています。昭和の頃だって1年間に何千、何万といった曲がリリースされていました。レコードがわずか数百枚しか売れず、誰にも知られることなく消えていった楽曲は空の星の数より多いと思います。コメントの主が褒めそやしているのはそういった過酷な競争を勝ち抜いて今も歌い継がれている曲ばかり。言ってしまえば往年のオリンピックのゴールドメダリストを町内会の運動会に引っ張り出して、すごいすごいと言っているようなものだと思うのです。今作られている楽曲の中にだって10年後、30年後、歌い継がれていく曲は必ずあると思うんですよ。ごくごく一握りではありますが。
ただ、曲の特徴やコンセプトは明らかに違います。昭和の歌謡曲は素人が鼻歌で歌えるような親しみ易いものが多かった気がするのです。それに比べて今の楽曲は、やっぱりカラオケマシーンが必要かな。どちらが良い悪いではなくて一長一短だとは思うのですが、お手軽さから言えば昭和の歌謡曲に軍配が上がるでしょう。お母さんが晩御飯をこしらえながらなんとなく歌っている。それを毎日聴いている子どもたちが耳から覚える。インターネットがなかった時代のそれはレコードの売上につながる重要な営業戦略だったんだじゃないでしょうか。ま、そんなヤらしい見方をしなくても、カラオケなしででも歌えてしまう楽曲はお手軽で素晴らしいと僕は思います。
中島みゆきが紡ぎ出す楽曲は40年の時代を経てなお、そんな昭和の歌謡曲の伝統を脈々と受け継いでいます。2010年代もあと3年。そろそろ、次のオリコン1位となるメガヒットが出てくるんじゃないかな。自分的にはNHKの朝ドラ「マッサン」の主題歌、麦の唄あたりで獲ってほしかったな。あれは良い曲です。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

choal29

Author:choal29
酒と料理をこよなく愛するシステムエンジニアです。
食卓応援サイト「Gの食卓」を運営しています。
↓こちらもよろしく!!
http://diningg2011.web.fc2.com/index.html

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR