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ビストロの実力

誰かのエッセイで「フランスに料理の修行に行くなら三星レストランではなく、ビストロで修行すべき」という記事を読んだことがあります。一般にフレンチのレストランは厳格な分業制が敷かれていて例えばプロンジュールと呼ばれる役職は皿洗いの専門職です。もちろん、プロとして食器を洗う高い技術(短時間で美しく食器を洗う)は身につきますが料理をすることは一切ありません。新人ならさしづめアプランティ(研修生)と呼ばれてせいぜい野菜の皮剥きなどを任される可能性が高い。下手をすると3年修行をして皮剥き以外に何もしなかったなんてこともあり得るというのです。
その点、小さなビストロは元々人手が足りていないので皮剥きから調理、下手をすると給仕まで(もちろん皿洗いも)オールラウンドで経験することになり結果スキルアップに繋がり易いというのです。もちろん、ビストロで修行するデメリットもあって、習得できる料理スキルはその店のシェフの技量が上限。更に洗練された技術の習得は望むべくもないという一面もあります。ただ、目的が「パリで一番の店を構える」といったものではなく「料理人として食っていく」というものであればそのデメリットはあまり重視しなくても良いかもしれませんね。
話は変わりますが、僕の職場は元々、大阪の一拠点に事務所を構えるものでした。うちを含めてそういった拠点は北海道、東京、神戸、岡山、広島などなどにあって親会社が統括していたのですが、会社として独立していたので基本的に社員同士の交流は皆無だったんですね。それが2000年を過ぎた頃から合併が進み、今では1万2千人を擁する全国区の巨大なIT企業になっちゃいました。当然、他の拠点の社員だった人たちとの交流も生じるのですがたまに目を剥くくらい何もできない社員がいたりします。ホント、今までどうやって仕事してきたんだろうと不思議になるくらい。いわゆる、大企業病というやつなんですかね。一定数、そういった社員がいることを前提として運営していくしかないんだろうなと今は腹を括っています。けど、腹は括っても時にはため息がでそうになることもあります そんな時、冒頭で紹介したビストロの話を思い出すのです。SEも同じこと。経験しなければスキルは身につかない。自分がやらなくても誰かがやってくれる、そんな大プロジェクトの中で身を低くして、椅子を温めるだけの仕事をしているとこういった社員になってしまうのかも。自分がやらなきゃ誰もやらない、自分が逃げたら客に料理を届けられない、そんな緊張感の中で仕事をしてこそスキルは身についていくのかも。部下を新しいプロジェクトに参画させる時はこのプロジェクトで何を身に着けてほしいか、どんなスキルを伸ばしてほしいかそんなことを気にかけながら采配するようにしています。
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Author:choal29
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