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限界集落過疎娘

約2ヶ月遅れになっちゃいましたが春-夏2クールアニメの「サクラクエスト」を最後まで鑑賞しました。寂れた地方都市を活性化しようと奮闘する人々の群像劇です。制作はPA-WORKS。働く人々を題材にした「お仕事アニメ」で定評のある会社で、本作は「お仕事アニメ」第三弾になります。始まるまでは自分もネットの下馬評でもすっごいポテンシャルが高かったんですよね。なぜなら前作の「SHIROBAKO」が図抜けて良かったから。ま、SHIROBAKOの舞台はアニメ制作会社、それを観る人達って当然アニメーション作品が好きだから観ているわけである意味最初から視聴者の関心をかっさらっているちょっとずるいテーマではあったのですが。
で、蓋を開けてみると回を追うごとにネットのテンションが下がり続けて、正直僕も「もっとカタルシスが欲しいなぁ」と思いながら観ていました。正直、シャッター商店街やら限界集落の話は重たいです。主人公たちはそれを活性化しようとイベントやら何やら打つのですが、それで上手くいくなら現実の地方都市でそのまま真似するってという話ではあるのですが、どこまでいっても話の起伏がぱっとしないのです。これはあくまでもお話なのだから、劇的一発逆転があっても良いんじゃないかなと思っても彼女たちの作戦の成果はイマイチなまま。あまりの地味さに僕も一時期は足が遠のいてしまいました。
けど、SHIROBAKOが良かったこともあってもしや劇的なラストが待っているのではと後追いで鑑賞したのですが、良い意味で裏切られました。どうやら、僕はこの作品のスタイルを読み間違えていたようなのです。この作品はドキュメンタリーではないけれど、ご都合主義のドラマでもなく、あくまでも今そこにある危機を伝えて視聴者に「自分には何ができるか」を考えさせるタイプの作品だと遅ればせながら理解しました。なので、作品自体は劇的な結末を用意していませんし、正解も提示してくれません。それを考えるのはあくまでも視聴者。だから観る人を選ぶ作品になってしまって当たり前だったのです。
深夜アニメの視聴者の中には何も考えずにぼーっと観ていたら勝手に笑わせてくれたり、泣かせてくれる作品を期待する人が多くいます。なので、正直本作のDVD売上が伸びることはないだろうと思っています。けど、本作のテーマは誰かが今、世に問わなければならない大きな問題です。ビジネスとしては成功しないことを覚悟しながらこれを作った制作会社には拍手を送るべきだろうなと思います。

今、地方自治体はどこも人口流出が大きな問題になっています。若者が都会に出ていったまま帰ってこない。他所から人が引っ越してきてくれない。なので、じわじわ、じわじわ人が減っていく、人が減れば税収も減ってますます体力がなくなっていく。街を良くしたいと思っても先立つものがないのです。どうやったら、ぜひ住んでみたいと他所の人に思ってもらえるか? 多くの都市で多くの人が真剣に悩んでいます。今、ここで踏ん張らなければ5年後、10年後、地方都市は存続できなくなる──本作はそれを視聴者に伝えるため、敢えて劇的なストーリーを排し、過疎の問題にダイレクトにフォーカスを当てる演出を選びました。はっきり言って口当たりの良いテーマではありません。できれば、聞かなかったふりをしたいような話です。それでも一人一人が今、考え直さなければこの国は遠くない未来にとんでもないことになってしまう。そんな警鐘を鳴らしていました。
最終回、一点の明るい希望を残して物語は幕を引きました。けれど、これを観た我々はこれから先もこの問題から逃げられないというのが現実。実は、仕事で地方都市の過疎の問題に取り組み始めていまして、そういう意味では僕にとって実にタイムリーな教材になりました。また、観直してみようかな。
余談ですが、今日のブログのタイトルはSHIROBAKOの最終回で作中の制作会社で次回作として告げられるアニメのタイトルです。本作が始まる少し前、「あれはこの作品のことだったか」と噂になっておりました。
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