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茶番劇

ある日、ある時、いつもの週末。図書館に行って、ふと手にとった本がありました。
「隠蔽捜査」今野敏。ふーん、おもしろそうじゃん。シリーズ物なんだ。なんの予備知識もなくただ目についただけ、それが僕と今野敏の出会いでした。結果、ハマっちゃいました。後に、ドラマにもなってるよと知ってレンタルで借りて全部観ましたね。
物語は過去に凶悪犯罪を犯しながら少年法に守られてたいした罪に問われなかった男たちが次々に殺される事件を軸にした警察小説。事件が解明されていくうちに犯人が誰かはわりと早々にわかっちゃうのですが、それがなんと現職の警察官だったことから雲行きが怪しくなってきます。大が付くような不祥事。下手をすると警察庁長官の首さえ飛びかねない。だったら、証拠不十分で不起訴にして隠蔽してしまえという声が飛び交います。
この物語の主人公は一介の刑事ではなく警察庁総務課課長(バリバリの高級官僚です)というあまりなじみのない役職。周囲から変人と指さされる彼はとにかく原理原則に忠実です。つまり、官僚がふつう建前と思ってることを当たり前に実行してしまうんですね。本気で自分は国のために働いていると考えている。彼がこの隠蔽を見過ごすはずはありません。次第次第に彼は隠蔽工作派から疎まれるようになっていきます。物語の後半、犯行に使った拳銃さえ出てこなければ証拠がないことになると、警察庁のトップが警視庁の刑事部長(これも殿上人のような役職です)=主人公の幼馴染に圧力をかけてきます。彼は証拠隠滅の罪の重さに耐えかねて、その拳銃で自殺を遂げ、指示を出したトップに一泡吹かせてやろうとするのですが、駆けつけた主人公に押し止められて自殺を取りやめ、全てをマスコミに公表する腹をくくるのです。

国会が幼稚園児の言い訳討論会みたいになっています。誰が聞いたってそら財務省が勝手にやるわけないだろうという公文書偽造を「いやあいつらが勝手にやったんだ。俺は知らん」とこの国で一番偉い人が頬かむりを決め込んでいます。隠蔽捜査の中では「一つ嘘を付けば次々に嘘をつかねばならず、いずれは破綻する。あなたはそれに耐えられますか」と至極真っ当なセリフが出てくるのですが、どうもそういったことに思い至らないほど知能が低いらしい。挙げ句、大事な討議は全部ストップ、これじゃなんのために税金を払っているのかわからないやと愚痴のひとつもこぼれます。
やっちゃったことは仕方がない、取り返しはつかないんだから。公文書偽造を強要された人の中には自殺者まで出てるじゃん。さっさとこの茶番劇の幕を引き包み隠さず全てを詳らかに話してきちんと罰を受ける。それが大人の責任のとり方じゃないのかな。なんで、現実は小説のようにスカッといかないんだろうと思う今日このごろです。
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