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意固地

意固地という言葉はあまり良い意味では使われません。曰く「つまらないことに意地を張り通す・こと(さま)。えこじ。」。けどね、よくこの語意を読んでみて下さい。「つまらないこと」って書かれています。これは少し説明不足の感があって「誰にとって」というのが抜けています。恐らくは傍から見て、とか客観的に見てということが本意なのでしょうね。けどね(って、こればっかり)、傍から見てとか客観的にという言葉は本当に公平な視点でしょうか? 議論で誰かを打ち負かすとき「そんな些末なことにこだわらず大局を見よ」とねじ伏せにかかるのはわりと常套手段です。で、言われた側が「誰が些末と決めた」と言い返すと「大多数の人がそう思っている」と跳ね返す展開が目に見えます。
これは民主主義の誤用なんです。確かに民主主義は何をすべきか決める時に多数決を用いる主義思想です。けど、誰かの信条に価値があるかどうかも多数決で決めていいなんて、それこそ誰も言っていません。「みんながお前のこだわっていることはつまらない些事だと言っておるわ」というのは大きなお世話なのです。万人に認めてもらえなくても、その信条は彼にとってはどうしても譲れない大切なことなのかもしれないじゃないですか。それを指差して嘲笑うのは品位を疑われます。たとえ、自分にとってどれほど理解できない考え方であろうとも、彼がそれを大切に思っているという気持ちは汲むのが大人だと思います。

久しぶりにスタジオジブリの「紅の豚」を観ました。初めて観た時から26年。観るたびに新しい発見がある映画です。作中、映画館で主人公のポルコは「空軍に戻ってこい、今なら俺たちでなんとかする」と戦友に誘われます。それでもポルコは頑として人間に戻ろうとはしません。それは見ようによっては意固地なことかもしれません。けど、旧友は「何が不満なんだ」と怒鳴り散らしたりはせず、「やつら(=国家、軍隊)は豚を裁判にかける気はないぞ」とポルコの身を案じます。好意をつっぱねてでも意固地を通そうとする友人の心情を理解しようとする友人。この映画のキャッチコピーそのままに、かっこいいとはこういう事かもしれないと改めて思いました。
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